2016年12月11日

ラカン読解ワークショップ

毎週金曜日の東京ラカン塾精神分析セミネールのうち,毎月最終回は「ラカン読解ワークショップ」です.今月(2016年12月)は16日です.

参加者のうち予め指定された 2, 3 人が,Lacan の原文テクストのおよそ一頁分を読むための予習をし,workshop の場で読解を試みます.そして,わたしが適宜,Lacan と精神分析にかかわることだけでなく,フランス語の文法や発音に関しても,初学者向けに解説と助言を加えます.

用いられるテクストは,Ecrits に収録されている L'instance de la lettre dans l'inconscient freudien ou la raison depuis Freud [無意識における文字の機関,または,フロィト以来の理性]です.

1957年5月に Sorbonne の講堂で哲学や文学の学生や研究者のために為されたこの講演において,Lacan は,ひとつの言語として構造化されている無意識における文字の構造論的およびトポロジー的機能について改めて論じ,また,有名な métaphore と métonymie の概念を導入しています.




しかし,Lacan の教えは言語学や人間科学には還元され得ません.存在の真理の実践的現象学としての精神分析の基礎を成す否定存在論 [ l'ontologie apophatique ] の観点から,Lacan の書を読解しなおさねばなりません.

ともあれ,les grands textes de Lacan [ラカンの書のうちで量的にも質的にも特に重要なテクスト]のうちに数え入れられるこの『文字の機関』は,Lacan を学ぶ者にとって必読の書のひとつです.

フランス語原文ならびに英訳と邦訳は,こちらから download することができます. 

通常の東京ラカン塾精神分析セミネールと同様,参加費は無料です.事前の申請や登録も不要です.

テクストは各自持参してください.

日時は,2016年12月16日(金曜日) 19:30 - 21:00 ;

会場は,文京区民センターの 2 階 C 会議室です.

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