Lacan の Écrits ならびに Séminaire の一部の日本語訳へのリンク
最も根本的なこと,最も本源的なことについて思考する偉大な哲人たちの著作は,彼ら各々の自国語においてしか読むことはできません.外国語への翻訳では読めません.なぜなら,翻訳は,最良のものでも,意味をしか伝えることができないからです.然るに,偉大な哲人たちのテクストにおいて最も重要なのは,Lacan が ab-sens と呼んだもの,すなわち,意味に対して解脱的であるものです.それは,外国語へ翻訳することが不可能であるものとしての実在的なものです.
したがって,Lacan はフランス語でしか読めませんし,Heidegger はドイツ語でしか読めません.
しかし,フランス語やドイツ語の初学者にとっては,初めから原著にひとりで取り組む作業は,克服し難い困難に見えるかもしれません.
そのような人々のために,ここに,Lacan の Écrits ならびに Séminaire の一部の日本語訳を提供したいと思います.
既成の邦訳は,誤訳と無理解に満ちています.ですから,お勧めできる利用法は,訳文と原文を並べて読み比べることです.そうすれば,如何に翻訳が間違っているか,どうしてそのような間違いを犯してしまったのかを知り,如何にしてそのような間違いを犯さずに原文を読むことができるかを多少とも学ぶことができるでしょう.
わたし自身は Lacan の既成の訳書は一冊も持っていません.以下に upload したものは,或る方が御厚意により提供してくださったものです.もしよろしければ,初学者の利便のために(既成訳書は,誤訳だらけなのに,やたらと高価ですから),お手元の既成訳書を提供していただければ幸いです.ogswrs@gmail.com へ御連絡ください.よろしくお願いします.