2020年7月9日

フロィトの症例の再検討 東京ラカン塾 精神分析 ウェビナー 2020年04-06月

Jean-Auguste-Dominique INGRES (1780-1867)
Oedipe explique l'énigme du sphinx (1808)


この絵の小さな複製が,Berggasse 19 の Freud の診察室の壁に 掛けられていた:

1938年,London への亡命の直前に 撮影された Freud の診察室の様子.寝椅子の向こう側の壁に掛けられたタペストリーの右上の隅のところに Ingres の Oedipus の小さな複製が掛けられているのが見える.


フロィトへの回帰 と オィディプスの彼方

フロィトの症例の再検討




2020年の04月から06月の三ヶ月間,我々は,Zoom Webinar として行われた 東京ラカン塾 精神分析セミネールにおいて,Freud の五大症例 (Dora, Hans, Rattenmann, Wolfsmann, Schreber) のうち,恐怖症の Hans と Hysterie の Dora と 強迫神経症の Rattenmann とを取り上げた.

それらの症例をラカン的観点から再検討するとき,我々は,如何に Ödipuskomplex の概念が Freud の形而上学的な先入観を成しており,そして,如何に それが 精神分析治療を妨げてしまっているかを 見ることができる.

我々は,ラカン的観点から,以下のように要約することができる:

恐怖症においてかかわっているのは,恐ろしい深淵として現れ出てこようとする否定存在論的孔穴を前にしての不安と,それに対する回避と防御の試みである.

Hysterie においてかかわっているのは,「性関係は無い」(il n'y a pas de rapport sexuel) の穴としての否定存在論的孔穴を前にして措定される 答え無き 問い :「女性悦 (la jouissance féminine) とは何か?」に対する回答の試みである.

強迫神経症においてかかわっているのは,否定存在論的孔穴が 終末論的な死の穴として現れ出てこようとする運命的瞬間を控えての 際限無き 先のばし (procrastination) の試みである.


Hans I (03/04/2020)


Hans II (17/04/2020)


Hans III (24/04/2020)


Hans IV (15/05/2020)


Dora I (22/05/2020)


Dora II (29/05/2020)


Dora III (05/06/2020)


Dora IV (12/06/2020)


Rattenmann I (19/06/2020)


Rattenmann II (26/06/2020)

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